食べることや体重・体型の悩みが生活に影響するとき|摂食障害を含めて相談を考える目安
体重や体型が気になってダイエットをきっかけに食事やカロリーがいつも以上に気になり始めたり、食べ始めるとなかなか止められなかったり、人に隠れて食べてしまったりすることはありませんか。一方で、悩みやストレスから食欲がなくなって食べ物が喉を通らなくなったりすることもあります。このように、食べることに関する悩みはさまざまです。食事の量や食べ方だけでなく、体重や体型への意識、不安や気分の落ち込み、人との関わり、仕事や学校、睡眠などが関係していることもあります。
ただし、食べ方や体重・体型について気になることがあるからといって、それだけで摂食障害の傾向があると判断できるわけではありません。食べ方の一場面だけではなく、今どのようなことに困っているのか、生活にどのような影響があるのかを整理してみることが大切です。
この記事では、食べることに関する悩みを、食べ方・体重や体型へのとらわれ、気持ちへの影響、生活への影響と継続という3つの観点から整理します。
食べ方の悩みを3観点で整理する
食べ方が気になるときは、食べた量や回数だけで答えを出そうとせず、いくつかの方向から今の生活を眺めてみることができます。たとえば、食べることや体重・体型について考える時間が増えているのか、そのことで不安や気分の落ち込みが強くなっているのか、仕事や学校、睡眠、人との関わりなどに影響が出ているのか、といった点です。
ここでは、次の3つに分けて考えてみましょう。
- 食べ方・体重や体型へのとらわれ
- 気持ちへの影響
- 生活への影響と継続
この3つは、病気かどうかを判断するためのチェック項目ではありません。今の悩みを整理して、自分が困っていることを言葉にするための枠組みです。まずは、思い浮かぶことを短く書き出してみるだけでも構いません。
食べ方・体重や体型へのとらわれ
食べること、体重、体型について考える時間が増えたと感じるときは、そのことが日常の予定や選択にどのように関わっているかを振り返ってみましょう。たとえば、食事をする場所を選ぶときに強く迷う、人と食事をすることが気になる、体重や体型のことが気になって予定を変更するなど、さまざまな場面が考えられます。食べ方そのものだけでなく、食べることや体重・体型について考えることで、普段の行動にどのような変化が起きているのかを見てみることがポイントです。
ただ、ここで重要なのが気にしてはいけない、考えないようにしなければと自分を責める必要はないということです。まずは、どんな場面で気になりやすいのかを書き出してみましょう。外食するときに気になる、人と一緒に食事をするときに緊張する、鏡を見るたびに体型が気になるなど、思いつく範囲で十分です。気になりやすい場面を知ることは、今抱えている悩みを言葉にする手がかりになります。
気持ちへの影響
食べ方や体重・体型のことが気になるとき、気分の落ち込みや不安なども同時に強く感じることがあります。食事のことを考えると不安になる、体型が気になって人に会いたくなくなる、食べたあとに気持ちが落ち込むなど、感じ方は人によって異なります。一方で、食べ方と気持ちのどちらが先に起きたのかを、自分だけで判断する必要はありません。
不安があるから食べ方が変わったのか、食べ方が気になることで不安が強くなったのかなど、原因や結果を一つに決めることは難しい場合があります。そのため、今はどのような気持ちになっているのかを、そのまま振り返ってみましょう。
食べることを考えたときに不安になる、人との関わりを避けたくなる、気持ちが沈みやすくなったなど、自分が感じている変化を短くメモしてみるのも一つの方法です。
生活への影響と継続
食べ方や体重・体型への悩みを考えるときは、日常生活への影響も一緒に見てみましょう。仕事や学校に集中しづらくなった、人との食事を避けるようになった、眠りに影響している、休日も食事や体型のことを考えてしまうなど、困る場面は人によってさまざまです。
ここで大切なのは、生活に影響があるかどうかだけで結論を出さないことです。どんな場面で困っているのか、どのようなことが以前と変わったのか、そしてそれが続いていると感じるのかを整理してみましょう。たとえば、仕事中にも食事のことが気になって集中しづらい、人と食事をする予定を避けるようになった、眠る前にも体重や食事のことを考えてしまうなど、具体的な場面を書き出してみると分かりやすくなります。
食べ方だけを見るのではなく、仕事や学校、睡眠、人との関わりなども含めて振り返ることで、今の生活の中で何が負担になっているのかを整理しやすくなります。
一時的な変化だけでは判断しにくいことがあります
食べ方に変化があったとき、それが一時的なものなのか、長く続いている悩みと関係しているのかを、自分だけでは明確に区別しにくい場合があります。たとえば、強いストレスがあった日にいつもより多く食べた、忙しくて食事の時間が不規則になった、疲れて食欲が変化したなど、一時的に食べ方が変わることもあるでしょう。
一つの場面だけを取り上げて、病気かどうかを決める必要はありません。一方で、食べることや体重・体型への悩みが続いていたり、日常生活の中で困る場面が増えていたりする場合には、今の状態について誰かに相談してみるという選択肢もあります。
ここでも、食べた量や回数を数えて自分で判断する必要はありません。最初に整理した3つの観点に戻って、
- 食べ方や体重・体型についてどのようなことが気になっているか
- それによって気持ちにどのような変化があるか
- 仕事や学校、睡眠、人との関わりなどにどのような影響があるか
- それがどのように続いていると感じるか
を振り返ってみましょう。一場面だけで判断するのではなく、今の生活全体を眺めてみることが、困っていることを整理する手がかりになります。
疾患ページで情報を確認する
食べることや体重・体型についての悩みについて、もう少し詳しく知りたいという方もいるでしょう。摂食障害について知りたい場合は、一般向けの情報を確認してみる方法があります。iこころクリニック日本橋にも、摂食障害についての情報をまとめた疾患ページがあります。
疾患ページ
摂食障害について
摂食障害についての一般情報をご紹介しています。
ただし、インターネットの記事を読んで、自分や家族の状態を自分だけで診断する必要はありません。食べ方や体重・体型について気になることがあっても、この記事だけで病名や受診の必要性を判断することはできません。まずは一般的な情報を知るために利用し、自分が困っていることを整理する材料として活用してみてください。
相談を検討するときに伝えられること
相談してみたいと思っても、何から話せばよいのか分からないことがあります。正確な病名や、完璧な説明を準備してから相談する必要はありません。
まずは、次の3つを短く整理してみましょう。
- 何が気になっているか
- 生活のどの場面で困っているか
- どのように続いていると感じるか
たとえば、
食べることについて考える時間が増えた
人と食事をすることが気になって外食を避けるようになった
体重や体型のことが気になって、仕事中も考えてしまう
眠る前に食事や体型のことを考えてしまい、気持ちが落ち着かない
といったように、自分が困っていることを短い言葉で整理するだけでも構いません。
うまく説明できるか不安な場合は、スマートフォンのメモなどに書いておく方法もあります。相談するときにすべてを話せなくても問題ありません。自分が話せるところから、今気になっていることを伝えてみましょう。
また、どこに相談したらよいのか分からない場合には、地域の精神保健福祉センターや保健所などで相談に応じてもらえる場合があります。利用できる窓口やサービスは地域によって異なるため、詳しい利用方法については各地域の窓口に確認してください。大切なのは、病名を決めてから相談することではありません。今困っていることをそのまま言葉にして、必要な情報や相談先を考えてみることから始めてもよいのです。
まとめ
食べることや体重・体型について悩んでいるときは、食べ方だけを見て結論を急がないことが大切です。まずは、食べ方・体重や体型へのとらわれ、気持ちへの影響、生活への影響と継続という3つの観点から、今の状態を振り返ってみましょう。
この3つは病名を判断するためのチェック項目ではありません。どんなことが気になっているのか、どのような場面で困っているのか、そしてそれがどのように続いていると感じるのかを言葉にするための整理方法です。食べ方や体重・体型についての悩みがあっても、一つの出来事や食べた量だけで自分の状態を判断する必要はありません。
さらに知りたい場合は、一般向けの情報を確認してみることもできます。また、悩みが続いている、生活の中で困る場面がある、どう整理したらよいのか分からないという場合には、一人で結論を急がず、相談先を考えてみることも一つの選択肢です。
まずは、今気になっていることを一つだけ言葉にしてみるところから始めてみてください。
参考情報・参照元
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
摂食障害はどんな病気?|NCNP
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)
診療連携・相談窓口|NCNP
iこころクリニック日本橋
摂食障害
iこころクリニック日本橋編集部
当院の診療内容や精神科・心療内科に関する情報をもとに、患者さまのお役に立つ情報を編集・発信しています。


